テナントブローカーの展開
最初に、テナントブローカーを専用サーバーにインストールする必要があります。テナントブローカーをインストールするコンピューターに Parallels RAS がすでにインストールされている場合は、まずそれをアンインストールすることが必要です。2 つのインストールバージョンを同じマシンに共存させることはできません。
テナントブローカーをインストールするには、以下の手順を実行します。
- 標準の Parallels RAS インストーラーを実行します。
- [インストールタイプの選択] ページで [Parallels RAS テナントブローカー] を選択します。
- [次へ] をクリックし、画面上の指示に従います。
インストールが完了したら、Parallels RAS Console を起動します。
コンソールが起動すると、標準の RAS Console とは別のカテゴリや管理対象オブジェクトが表示されます。テナントブローカーコンソールの目的は、共有リソースとテナントを管理することです。RD セッションホストや VDI などの標準 RAS リソースを管理するためのものではありません。そうしたリソースは、テナントファームごとに展開して管理します。
テナントブローカーコンソール
テナントブローカーコンソールでは、以下のカテゴリとオブジェクトを管理できます。
- ファーム: このカテゴリーでは、テナント、ゲートウェイ、Connection Broker、HALB、証明書を管理できます。[設定] サブカテゴリーでは、グローバルログやテナントブローカー自体を管理できます。
- 管理: 標準の RAS Console と同じような管理タスクを実行できます。アカウント、設定、メールボックス、レポート、設定監査などです。
- 情報: テナントブローカーで実行されているサービスやコンポーネントの状況を確認できます。
標準の RAS Console の場合と同じく、いずれかのオブジェクトを変更したら、その変更を構成データベースに保存するために [適用] ボタンをクリックしてください。
RAS Secure Gateway のインストール
デフォルトでは、テナントブローカーに RAS Secure Gateway はインストールされません。ゲートウェイを追加するには、テナントブローカーコンソールにログインし、[ファーム] > [Secure Gateway] に移動し、[タスク] > [追加] をクリックします。どの RAS ファームでも使用されていない RAS Secure Gateway 1 つ以上あれば、そのゲートウェイをテナントブローカーに追加することも可能です。ただし、既存の RAS Secure Gateway のインストール環境は、RAS バージョン 17.1 以降でなければなりません。それより古い RAS バージョンのゲートウェイは、共有ゲートウェイとして使用できません。
新しいゲートウェイをインストールするには、対象のサーバーで Parallels RAS インストーラーを実行し、[カスタム] を選択し、[RAS Secure Gateway] コンポーネントを選択します。インストールが完了したら、テナントブローカーコンソールに戻って、そのゲートウェイをテナントブローカーに追加します。