セッション管理権限の委任
組織に複数のユーザーグループがあり、すべてのグループで一元管理の Parallels RAS リソースを共有している場合は、特定のグループの管理者にセッション管理権限を委任できます。そのようにした場合、管理者は、そのグループに属するユーザーの Parallels RAS セッションだけを表示したり管理したりできます。
この機能の仕組みは以下の通りです。
- グループごとに別々のテーマを作成します。テーマのセッション管理権限をカスタム管理者に委任します(「管理者アカウントの管理」を参照)。
- カスタム管理者が Parallels RAS Console にログインすると、管理権限を持っている 1 つ以上のテーマに属するセッションだけが組み込まれた限定的なユーザーインターフェイスが表示されます。
このセクションの残りの部分で、この機能の構成と使用の方法を説明します。
テーマの作成とセッション管理権限の委任
ユーザーグループのテーマがない場合は、テーマを作成する必要があります。この章の前の部分で取り上げた手順を実行します。セッション管理権限を委任するには、以下の手順を実行します。
- [一般] ページで設定を指定するときに、[このテーマへのアクセスをこれらの Active Directory グループのメンバーに制限する] オプションを選択して、1 つ以上のグループを追加します。
- テーマの作成または構成が終わったら、[テーマのプロパティ] ダイアログを閉じ、リスト内の任意の場所を右クリックして、[権限の委任] を選択します。
- 使用したいカスタム管理者アカウントがすでにあれば、そのアカウントがリストに表示されます。アカウントがない場合は、以下のようにして作成します。
- [タスク] > [追加] をクリックします。
- [アカウントのプロパティ] ダイアログで、[名前]の横にある [...] ボタンをクリックして、アカウントを作成します。
- [権限] フィールドは読み取り専用で、[カスタム管理者](ここで使用するタイプの管理者)に設定されています。
- 必要に応じて、その他のフィールド(電子メール、モバイルなど)を設定します。
- [OK] をクリックします。
- [権限の委任] ダイアログに戻り、左ペインで管理者を選択します。
- 右ペインの下側で、対象のテーマに関する権限(表示、変更、セッション管理)を選択します。右ペインの上側で権限を設定することもできますが、その設定はすべての既存のテーマに適用されます(この操作では基本的に対象外です)。
- [OK] をクリックします。
セッションの管理
上記の作業が完了したら、カスタム管理者が指定のテーマに属するセッションを管理できるようになります。セッションを管理するには、次の操作を実行します。
- Parallels RAS Console を実行し、カスタム管理者の資格情報を使用してログインします。
- 対象のテーマに割り当てられているグループのメンバーに属するセッションが右ペインに表示されます。
- セッションを管理するには、そのセッションを選択し、[タスク] ドロップダウンリストをクリックして、オプション(切断、ログオフ、メッセージの送信など)を選択します。
設定監査
管理者権限の変更は設定監査に記録されます。作成、更新、削除の操作が可能です。変更内容を表示するには、[管理] > [設定監査] または [ファーム] > [テーマ] > [設定監査] に移動します。
Parallels Client for Windows でのテーマの使用
ユーザーが対象のテーマを使用できるようにするには、接続プロパティを正しく設定する必要があります。このためには、次の操作を実行します。
- Windows 用 Parallels Client で接続を右クリックし、[接続プロパティ] を選択します。
- [接続] タブで、サーバー名の後にスラッシュを入れてテーマ名を付記する必要があります(
Server-name/Theme-name
のように)。
管理者は、RAS Console でセッションを表示するときに、[テーマ] 列にあるテーマ名から、そのテーマを使用しているクライアントを確認できます。