HALB 仮想サーバーの追加
HALB 仮想サーバーを追加するには:
- RAS Console で、[ファーム] > <サイト> > [HALB] に移動します。
- 右ペインの [仮想サーバー] タブで [タスク] > [追加] をクリックします。[HALB 構成] ウィザードが開きます。
- [HALB を有効化] オプションが選択されていることを確認します。
- この仮想サーバーの名前と説明(オプション)を入力します。
- [パブリックアドレス] フィールドに、このサーバーのパブリック FQDN または IP アドレスを入力します。これは、クライアントの接続をリダイレクトするために優先ルーティング機能で使用されます。「優先ルーティングを構成」を参照してください。
- [仮想 IP] セクションで、後でこの仮想サーバーに割り当てる HALB デバイスが受信クライアント接続に使用する、仮想 IP アドレスのプロパティを指定します。
- [設定] セクションで、以下から 1 つまたは複数のオプションを選択します。少なくとも 1 つの“LB”オプションを選択する必要があることに注意してください。この時点でオプションをスキップした場合は、後で仮想サーバーのプロパティダイアログで追加できます。
- LB ゲートウェイペイロード: 通常の(セキュアでない)ゲートウェイ接続のロードバランスを有効にします。
- LB SSL ペイロード: SSL 接続のロードバランスを有効にします。
- クライアント管理: HALB を介して接続された Windows クライアントデバイスの管理を有効にします。
- [次へ] をクリックします。
ここから先は、前のステップで選択したペイロードに応じて、ペイロードのプロパティを構成できるウィザードページが開きます。これらのページについて、以下に説明します。
LB ゲートウェイペイロード
通常接続時のロードバランスを構成します。
- HALB デバイスが RAS Secure Gateway にトラフィックを転送するために使用するポート番号を設定します。ポートはゲートウェイで構成します。デフォルトのポートは 80 です。
- [ゲートウェイ] リストで、負荷分散する RAS Secure Gateway を選択します。ゲートウェイごとに使用できる IP アドレスは 1 つのみであることに注意してください。同じゲートウェイで異なる IP アドレスのエントリーが複数ある場合は、1 つだけを選択できます。
LB SSL ペイロード
SSL 接続時のロードバランスを構成します。
- HALB デバイスが RAS Secure Gateway に SSL トラフィックを転送するために使用するポート番号を設定します。ポートはゲートウェイで構成します。デフォルトのポートは 443 です。
- SSL モードを [パススルー] または [SSL オフローディング] から選択します。デフォルトでは、SSL 接続はゲートウェイに直接トンネリングされ(パススルーとも呼ぶ)、そこで SSL 暗号化解除プロセスが実行されます。
[SSL オフローディング] モードでは、SSL 証明書を HALB に割り当てる必要があります。選択したら、[構成] をクリックし、以下のように指定します。
- 許可される SSL バージョン: SSL バージョンを選択します。
- 暗号強度: 必要な暗号強度を選択します。カスタムの暗号を指定するには、[カスタム] を選択して、[暗号] フィールドで暗号を指定します。
- [サーバー環境に応じて暗号を使用] オプションは、デフォルトで有効になっています。このオプションを無効にすることで、クライアントの環境設定を使用することができます。
- 証明書: 必要な証明書を選択します。新規証明書の作成方法とリストへの表示方法については、「SSL 証明書の管理」を参照してください。
<すべてのマッチングを試用> オプションにより、構成済みの任意の証明書が使用されます。これは HALB で使用されます。証明書を作成する場合、”ゲートウェイ”、”HALB”またはその両方を選択できる場所で”使用”プロパティを指定します。このプロパティで”HALB”オプションが選択されている場合、HALB で使用できます。このオプションを選択していても、一致する証明書が存在しない場合には、警告が表示され、先に証明書を作成することになります。
- 負荷分散するゲートウェイを選択します。ゲートウェイごとに使用できる IP アドレスは 1 つのみであることに注意してください。
デバイスマネージャー
Windows クライアントデバイス管理を構成し、Windows クライアントデバイスを管理するゲートウェイを選択します。ゲートウェイごとに使用できる IP アドレスは 1 つのみであることに注意してください。
デバイス
HALB デバイスを仮想サーバーに割り当てるには、以下の操作を実行します。
- [タスク] > [追加] をクリックし、HALB デバイスを選択、または指定します。HALB デバイス(アプライアンス)をまだ展開していない場合でも、仮想サーバー構成を保存して、後から HALB デバイスを割り当てることができます。仮想サーバーごとに最低 2 台の HALB デバイスを割り当てることを推奨します。詳細については、「高可用性ロードバランス(HALB)」を参照してください。HALB デバイスの優先度は、リスト内のデバイスの位置によって設定されます。一番上のデバイスがプライマリ HALB デバイスです。その下のデバイスはセカンダリ HALB デバイスです。デバイスをプライマリに昇格させるには、単純にデバイスをリストの一番上に移動します。
- 最後に、[完了] をクリックして仮想サーバーの設定を保存し、ウィザードを閉じます。
RAS Console のリストに、新しい仮想サーバーが表示されます。
仮想サーバーの変更と詳細オプションの設定
仮想サーバーの設定を変更するには、仮想サーバーを右クリックして [プロパティ] を選択します。[プロパティ] ダイアログのタブには、上記のウィザードページと同じオプションがあります。唯一の違いは、以下で説明する [詳細] タブだけです。
仮想サーバーの詳細オプションを表示して設定するには、[詳細] タブを選択します。このタブに表示されるオプションは、仮想サーバーに割り当てられたすべての HALB デバイスに適用されます。このリストを使用すると、仮想マシンに直接ログインしなくても HALB デバイスのオプションに簡単にアクセスできます。これらの値を変更すると、予期しない結果になる可能性があることに注意してください。必ず特定のネットワーク要件に応じて変更する必要があります。
次の詳細設定を使用できます。
オプション |
既定値 |
説明 |
RDP UDP トンネリングを有効化 |
有効 |
RDP クライアントが RDP を HALB デバイス経由で UDP トラフィックに転送できるようにします。 |
TCP 最大接続数 |
2000 |
最大同時 TCP 接続数を設定します。 |
クライアントの非アクティブタイムアウト(秒) |
150 |
クライアント側の最大非アクティブ時間(秒)。 |
ゲートウェイの接続タイムアウト(秒) |
30 |
ゲートウェイへの接続試行成功までにかかる最大時間(秒)。 |
クライアントの接続キュータイムアウト(秒) |
30 |
デバイスの TCP 最大接続数に達すると、以降の接続はこのタイムアウト(秒)の間、キューで保留中となります。 |
ゲートウェイの非アクティブタイムアウト(秒) |
150 |
ゲートウェイの最大非アクティブ時間(秒)を設定します。 |
1 秒あたりの TCP 接続量 |
1000 |
HALB デバイスで 1 秒あたりに受け入れる新規接続数の上限を設定します。 |
ゲートウェイヘルスチェックの間隔(秒) |
5 |
2 つの連続するヘルスチェックの間隔(秒)を設定します。 |
VRRP 仮想ルーター ID |
15 |
同じネットワーク上で実行される複数の VRRP インスタンスを区別するために使用されます。 |
VRRP 認証パスワード |
- |
フェイルオーバーの同期のために使用される HALB デバイス間の VRRP 通信に、パスワード認証を設定します。 |
VRRP ブロードキャストの間隔(分) |
1 |
デバイスがアクティブな状態で ARP の重複確認を行う更新の最短間隔(分)。 |
VRRP ヘルススクリプトをチェックする間隔(秒) |
2 |
ローカルの HALB サービスを起動し稼働させるためのスクリプトを呼び出す間隔(秒)を設定します。 |
VRRP ヘルススクリプトのチェックタイムアウト(秒) |
10 |
ローカルの HALB サービスを起動し稼働させるためのスクリプトの実行タイムアウト(秒)。 |
VRRP 広告の間隔(秒) |
1 |
同一の VRRP グループの HALB デバイス間に広告パケットを送信する間隔(秒)。 |
OS アップデートの有効化 |
無効 |
HALB デバイスで OS パッケージが自動的に更新されるようにします。 |
既存のロードバランスの設定を保持 |
無効 |
現在デバイスにあるロードバランスの構成を保持し、新しい設定を上書きしません。 |
既存の VRRP やキープアライブ設定を保持 |
無効 |
現在デバイスにある VRRP やキープアライブの構成を保持し、新しい設定を上書きしません。 |