コンピューター管理ツール
標準的な Windows コンピューター管理タスクを実行する必要があるときに、RAS Console から離れることなくタスクを実行できます。タスクには、リモートデスクトップ接続、コンピューター管理、サービス管理、イベントビューアー、PowerShell、再起動などが含まれます。これらのタスクを実行するには、[サイト] メニューや各 Parallels RAS インフラストラクチャサーバーおよびセッションホストから利用できる [ツール] メニューを使用します。
コンピューター管理ツールを使用するための要件
一部のツールは、RAS コンソールで使用する前に適切なターゲットホスト構成が必要になります。次に記載する要件を満たしていることを確認してください。
リモートデスクトップを使用するには、ターゲットホスト上でリモート接続が有効になっている必要があります。Windows 標準のリモートデスクトップ接続アプリケーションを使用して確認し、リモートサーバーに接続できるかどうかを確かめることができます。
PowerShell 関連ツールを使用するには、対象サーバー上で PowerShell のリモート接続が有効になっている必要があります。PowerShell のリモート接続を有効にするには、対象のコンピューターの PowerShell ウィンドウで管理者権限を使用して Enable-PSRemoting
コマンドレットを実行します。次の点に注意してください。
- このコマンドレットは、PowerShell リモートコマンドを受け取れるようにコンピューターを構成します。
- このコマンドレットは、他のタスク全体に対して WinRM(Windows リモート管理)サービスを開始します。WinRM サービスが実行中かどうかを確認するには、
Test-WSMan
コマンドレットを使用します。 - このコマンドレットを実行すると、すべてのタスクについて、実行するかどうかの確認が行われます。このような確認なしでコマンドを実行するには、
-Force
オプションを使用します。 - “このコンピューターのネットワーク接続の種類の 1 つがパブリックに設定されているため、WinRM ファイアウォール例外は機能しません”という内容のエラーが発生した場合は、
-SkipNetworkProfileCheck
オプションを使用してこのコマンドレットの実行を試みるか、このホストのネットワーク接続タイプをドメインまたはプライベートに変更することができます。
PowerShell を使用してリモートホストを管理するには、RAS コンソールをインストールしたコンピューターの TrustedHosts リストにそのホストを追加する必要もあります。現在の TrustedHosts リストを表示するには、PowerShell ウィンドウで次のコマンドを実行します。
Get-Item WSMan:\localhost\Client\TrustedHosts
TrustedHosts リストにホストを追加するには、以下に説明するいずれかのオプションを使用します。最後の例を除き、以下の例ではすべて既存の TrustedHosts リストが上書きされます。特定のコンピューターを既存のリストに追加するには、最後の例(-Concatenate
パラメーターを使用した例)に従ってください。
すべてのコンピューターをリストに追加する。
Set-Item WSMan:\localhost\Client\TrustedHosts *
すべてのドメインコンピューターを追加する。
Set-Item WSMan:\localhost\Client\TrustedHosts *.domain-name.dom
特定のコンピューターを追加する(複数可)。
Set-Item WSMan:\localhost\Client\TrustedHosts,[ ]
1 台のコンピューターを既存のリストに追加する(既存の TrustedHosts リストを上書きしない唯一の例です)。
Set-Item WSMan:\localhost\Client\TrustedHosts -Concatenate <ComputerName>
利用可能なツール
以下の表に、[タスク] > [ツール] メニューで利用できるツールとその実行文字列を示します。
ツール |
実行文字列 |
説明 |
リモートデスクトップ |
mstsc.exe /v:<selectedRDShostName>:<port> /admin |
選択した RDS ホストへの標準 RDP 接続を開始します。 |
コンピューター管理 |
compmgmt.msc /computer:<selectedRDShostName> |
選択したホストに接続して、コンピューター管理をローカルで開始します。 |
サービス管理 |
services.msc /computer:<selectedRDShostName> |
選択したホストに接続して、サービス管理をローカルで開始します。 |
イベントビューアー |
eventvwr.msc /computer:<selectedRDShostName> |
選択したホストに接続して、イベントビューアーをローカルで開始します。 |
共有フォルダー |
smgmt.msc /computer:<selectedRDShostName> |
選択したホストに接続して、共有フォルダーをローカルで開始します。 |
Powershell |
Enter-PSSession ?ComputerName <selectedRDShostName> [-Credential username] |
選択したホストに接続して、ローカルで PowerShell を開始します。 |
IPconfig |
- 選択したホストに対する Powershell リモート接続 - Get-NetIPConfiguration |
選択したホストのネットワーク構成を提供します。 |
Ping |
- 選択したホストに対する Powershell リモート接続 - Test-NetConnection -ComputerName www.microsoft.com | Select -ExpandProperty PingReplyDetails | FT Address, Status, RoundTripTime |
選択したホストの ICMP 応答をステータスおよび RTT と共に提供します。 |
Netstat |
- 選択したホストに対する Powershell リモート接続 - Get-NetTCPConnection |
選択したホストの Transmission Control Protocol のネットワーク接続を表示します。 |
再起動 |
shutdown /m \\<selectedRDShostName> /f /r /t 0 |
選択したホストを再起動します。 |
シャットダウン |
shutdown /m \\<selectedRDShostName> /f /s /t 0 |
選択したホストをシャットダウンします。 |
なお、各ツールが利用できるかどうかは、サーバーの種類によって異なります。たとえば HALB の場合、 [ツール] メニューで利用できるのは [Ping] のみです。