VDI ホストの構成の変更

このセクションでは、Parallels RAS で VDI ホストの構成を変更する方法を説明します。

VDI ホストの構成

VDI ホストを構成するには、次の操作を実行します。

  1. RAS コンソールで、[ファーム] / [<サイト>] / [VDI] に移動します。
  2. 右ペインで [バーチャルデスクトップホスト] タブを選択します。
  3. [バーチャルデスクトップホスト] リストで VDI ホストを選択し、[タスク] > [プロパティ] をクリックします。[ホストプロパティ] ダイアログが開きます。

注: 一部のサーバーでは、以下のいくつかのプロパティを利用できない場合があります。これは、ホストにインストールされたハイパーバイザによって異なります。

ファームでの VDI ホストの有効化または無効化

デフォルトでは、VDI ホストはファーム内で有効になっています。PC を無効にすると、公開済みのアプリケーションとバーチャルデスクトップをサーバーから提供できなくなります。VDI ホストを有効または無効にするには、[プロパティ] タブの [サイト内のホストを有効化] オプション使用します。

VDI ホストの接続設定の構成

[プロパティ] タブでは次の設定を構成できます。

  • [VDI タイプ]: ハイパーバイザータイプ。
  • VDI のバージョン: ハイパーバイザーのバージョン。使用しているハイパーバイザのバージョンが含まれていない場合、[他:] を選択します。
  • VDI ホスト: VDI ホストの IP アドレス。
  • VDI ポート: VDI ホストが受信接続を待機しているポート番号。
  • [リソースプール]: このフィールドは VMware vCenter の場合のみ有効です。VDI ホストの追加時に vCenter リソースプールを指定している場合は、プールがここに表示されます。[...] ボタンを利用すると、異なるプールを指定できます(または、フィールドが空の場合にプールを選択できます)。ただし、これは、現在のプールからのゲスト VM が作成されていないか、いかなる方法でも Parallels RAS で使用されていない場合に限ります。Parallels RAS が現在使用されていることを検出すると、警告メッセージが表示され、変更することはできません。それでも別のリソースプールを選択したい場合は、RAS コンソールでフルクリーンアップを手動で行い、使用されているものが一切ない状態にする必要があります。
  • [説明]: オプションの説明。
  • [専用 VDI ホスト Agent]。VDI ホストに専用 RAS VDI Agent がインストールされている場合は、このオプションを選択します。
  • [VDI Agent]。仮想アプライアンスの IP アドレス。このフィールドは、上記オプションが選択されている場合に有効です。

資格情報の指定

[認証情報] タブで、VDI ホストにログインするためのユーザー名とパスワードを指定します。[認証情報をチェック] ボタンをクリックして、入力した認証情報を確認します。

サーバーでの RAS VDI Agent の構成

RAS VDI Agent は [Agent 設定] タブページで構成できます。

  • [最大接続数]。最大接続数を指定します。
  • [公開セッションのタイムアウト]。ユーザーが公開済みアプリケーションを閉じた後、各セッションがバックグラウンドで接続状態を保持する時間を指定します。このオプションを使用して、ゲスト VM への不必要な再接続を回避します。
  • クライアント URL/メールのリダイレクションを許可: サーバーのリソースではなくクライアントコンピューターのローカルアプリケーションを使用して http リンクと mailto リンクを開くことができるようにするには、このオプションを選択します。
  • 推奨 Publishing Agent : この VDI ホストを割り当てる必要のある推奨 Publishing Agent を選択します。WAN 経由で通信している複数の物理的な場所にサイトコンポーネントをインストールしている場合、この設定が役立ちます。より適切な Publishing Agent を指定することによりネットワークトラフィックを減らすことができます。

    注: VDI ホストが共有 VDI Agent(Publishing Agent に組み込まれているもの)を使用する場合、VDI ホストが割り当てられる実際の Publishing Agent を選択するために、[推奨 Publishing Agent] フィールドが使用されます。Publishing Agent で障害が発生した状況では、これを考慮する必要があります。このような場合、VDI ホストは別の Publishing Agent に自動的には切り替えられません(専用 VDI Agent を使用する VDI ホストに対してのみ、自動切り替えは利用できます)。したがって、障害が発生した場合、VDI ホストの Publishing Agent の割り当てをこのフィールドを使用して手動で変更する必要があります。

    障害が発生した Publishing Agent がセカンダリ Agent の場合、VDI ホストをマスター Publishing Agent に切り替えることができます。しかし、VDI ホストがマスター Publishing Agent に割り当てられている状態で Agent が障害を発生する場合は、VDI ホストを切り替える前に、まずセカンダリ Agent をマスターに昇格させる必要があります。共有 VDI Agent を使用する VDI ホストに対して Publishing Agent の自動切り替えが機能しない問題は、Parallels RAS の今後のバージョンで対処されます。

  • [ファイル転送コマンドを許可]: リモートファイル転送機能を有効あるいは無効にできます。詳細については、 「リモートファイル転送を有効化または無効化」を参照してください。
  • ローカルでのリモートドラッグ、ドロップを許可: リモートアプリケーションのドラッグ・ドロップ機能を有効にします。このオプションが有効な場合、エンドユーザーはローカルデバイスのリモートアプリケーションにファイルをドラッグ・ドロップすることができます。たとえば、ファイルを Acrobat Reader にドラッグ・ドロップして PDF ファイルを開くことができます。またリモートサーバーなどで動作している Windows Explorer にファイルをドラッグ & ドロップすることも可能です。

    注: この文書の作成時点では、ドラッグ & ドロップ機能が利用できるのは Parallels Client for Windows および Parallels Client for Mac のみです。

RDP 印刷の構成

[RDP プリンター] タブでは、リダイレクトされたプリンターの名前変更フォーマットを構成できます。フォーマットは、サーバーのどのバージョンと言語を使用しているかによって異なる場合があります。構成したサーバーに固有の [RDP プリンター名のフォーマット] オプションを選択します。

  • プリンター名(コンピューター名から)内のセッション番号
  • セッション番号(コンピューター名から)プリンター名
  • プリント名(リダイレクトセッション番号)

[RDP プリンター] タブで指定できるその他の RDP 印刷オプションは次のとおりです。

  • プリンター名にセッション数を入れない
  • プリンター名にクライアント名を入れない

VDI ホストのメンテナンス時刻ウィンドウの構成

[スケジューラー] タブページでは、サーバーのメンテナンス時刻ウィンドウを作成できます。この期間、該当のサーバーから、公開済みのリソースにアクセスできません。

注: スケジュールされたメンテナンスがトリガーされると、サーバーが Parallels RAS で無効になり、[VDI ホスト] / [バーチャルデスクトップホスト] タブのステータスに”無効(スケジューラー)”と表示されます。メンテナンス時刻ウィンドウの終了を待たずに、いつでも無効の状態をキャンセルできます。これを行うには、[VDI ホスト] / [バーチャルデスクトップホスト] タブで、サーバーを選択し、[タスク] をクリックしてから(または右クリックしてから)、[無効になっている状態をキャンセルする(スケジューラー)] を選択します。

メンテナンス時刻ウィンドウを構成するには、[タスク] > [追加] をクリックし、以下のオプションを設定します。

  • 開始日
  • 時間
  • 期間
  • リピート

[無効時の処理] オプションでは、スケジュールされたタスクがトリガーされたときに現在のセッションに対して何を実行するかを指定できます。

ログの構成

ログを構成し、既存のログファイルを取得するかクリアする場合、VDI ホストで右クリックし、コンテキストメニューで [トラブルシューティング] > [ロギング] を選択してから、希望に応じて [構成][VDI Agent ログを取得] または [クリア] をクリックします。これらのタスクの実行方法の詳細については、「ロギング」セクションを参照してください。以下に重要な情報がありますのでこちらもお読みください。

VDI ホストの操作のロギングは、RAS VDI Agent レベルで実行されます。VDI ホストのロギングを構成するときには、実際にはこの VDI ホストにサービスを提供する RAS VDI Agent について構成を実行することになります。内蔵 RAS VDI Agent を使用している場合、ロギング構成はサービスを提供するすべての VDI ホストに適用されます。次のシナリオについて考えてみましょう。

  • 内蔵 VDI Agent がサービスを提供する特定の VDI ホストに対するログファイルを取得すると、ファイルには同じ Agent がサービスを提供するすべての VDI ホストに対するログが含まれます。
  • 特定の VDI ホストに対してログファイルをクリアする場合、同じ内蔵 VDI Agent によりサービスが提供されていると、すべての VDI ホストのログがクリアされますので注意してください。このような共有ログを削除しようとすると、RAS コンソールがプロンプト画面を表示します。

VDI ホストに、このホストのみにサービスを提供する専用の VDI Agent がある場合、上記はいずれも当てはまりません。