プロバイダーの追加
RAS Console でリモート PC プールをセットアップするには、まず
[リモート PC]
タイプのプロバイダーを追加する必要があります。これは、リモート PC プールの作成と管理のために存在する特殊なタイプです。実際のプロバイダーではないので、ハイパーバイザーをインストールする必要はありません。既存の VDI 機能を使用してコンピュータープールを作成して管理するだけです。このタイプのプロバイダーを追加すると、実際のプロバイダーのように管理できます。ただし、テンプレートの作成ができないことや、その他の VDI(ハイパーバイザー)固有の機能が使用できないことなど、いくらかの制限があります。
リモート PC
タイプのプロバイダーを追加する手順は以下の通りです。
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[ファーム]
> <Site> >
[プロバイダー]
に移動します。
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[プロバイダー]
タブで、
[タスク]
>
[追加]
をクリックします。
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次のいずれかを選択します。
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リモート PC(動的):
この方法の場合は、Active Directory の情報を使用して PC を割り当てます。この場合に必要な操作は、ホストに割り当てるコンピューターアカウントが入っている組織単位(OU)を指定することだけです。
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リモート PC(静的):
この方法の場合は、リモート PC の FQDN または IP アドレスを(1 つずつ)入力するか、CSV ファイルからリストをインポートすることによって、リモート PC をプロバイダーに割り当てます。
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ウィザードが開いたら、以下を指定します。
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名称:
プロバイダーの名前です。
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説明:
プロバイダーの説明です。
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アドレス:
リモート PC プールを管理するサーバーの FQDN または IP アドレスです。これは、RAS Provider Agent がインストールされているサーバーでなければなりません。RAS Connection Broker サーバーを使用することも可能です。RAS Provider Agent が組み込まれているからです。しかし、専用の RAS Provider Agent を実行するサーバーならどれでも構いません。
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ユーザー名:
UPN 形式のアカウント名です(たとえば
administrator@domain.local
)。このアカウントは、以前指定した、サーバー管理者権限を付与されているドメインユーザーアカウントである必要があります。静的 PC 割り当て(下記を参照)を使用する場合に限り、ローカル Windows アカウントを使用することも可能ですが、いくらかの制限があります。ドメインアカウントの使用をお勧めします。
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パスワード:
アカウントのパスワードと説明(オプション)です。
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[認証情報を管理する]
ボタンをクリックして、RAS Agent の展開に使用するアカウントを指定します。
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[詳細設定]
リンクをクリックして、
[プロバイダー詳細設定]
ダイアログを開きます。このダイアログでは、次のオプションを選択できます。
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専用 Provider Agent の使用:
RAS Provider Agent を自分でインストールする(またはインストールした)場合は、このオプションを選択します。
組み込み RAS Provider Agent
を使用する場合はオプションをクリアします。
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Agent アドレス:
上にあるオプションを選択すると、このオプションが有効になります。RAS Provider Agent がインストールされている(またはこれからインストールされる)サーバーの FQDN または IP アドレスを指定します。物理ボックスまたは仮想マシンのいずれかを指定できます。
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任意の Connection Broker:
このプロバイダーの推奨 Agent にする RAS Connection Broker を選択します。詳細については、
「VDI の高可用性の実現」
を参照してください。
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[次へ]
をクリックします。
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ウィザードには新しいプロバイダーが表示され、RAS Provider Agent のステータスも確認できます。問題がなければ、
[次へ]
をクリックします。
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手順 3 で
[リモート PC(動的]
を選択した場合、以下を指定します。
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ターゲット OU:
ホストに割り当てるコンピューターアカウントが入っている組織単位(OU)を指定します。
[...]
ボタンをクリックして Active Directory を参照することも可能です。なお、1 回の AD/OU 検索で、最大 1000 台のリモート PC を検索することができます。
注:
動的な割り当てを選択する場合は、ドメインに参加している PC をリモート PC にする必要があります。そのような PC をローカル Windows ユーザーアカウントで管理することはできません。
動的な割り当てを選択する場合は、各 PC に RAS Guest Agent をインストールすることも可能です。そのためには、RAS Guest Agent を展開するためのスクリプトを組み込んだグループポリシーを組織単位に追加します。そのようなスクリプトの例を以下に示します。
msiexec /i RASInstaller-<version & build>.msi ADDLOCAL=F_GuestAgent /qn+ /norestart
その他の Agent のインストールオプションについては、
「RAS Guest Agent のインストールオプション」
を参照してください。
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サブネットマスク:
リモート PC の IP アドレスから有線ブロードキャストアドレスを算出する際に使用するサブネットマスクです。Wake on LAN マジックパケットの指向性ブロードキャストの送信に使用されます。
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手順 3 で
[リモート PC(静的)]
を選択した場合、以下のいずれかを実行します。
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[タスク] > [追加]
をクリックし、追加する PC の FQDN または IP アドレスを入力します。
[...]
ボタンをクリックして検索することも可能です。次に、リモート PC の IP アドレスから有線ブロードキャストアドレスを算出する際に使用するサブネットマスクを指定します。Wake on LAN マジックパケットの指向性ブロードキャストの送信に使用されます。次に、追加するコンピューターの MAC アドレスを入力します。すべてのフィールドが必須です。
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[タスク] > [CSV ファイルからインポート]
をクリックし、コンピューターのリストが入っている CSV ファイルを選択します。CSV ファイルには次の 2 つの列が必要です。(1)FQDN または IP アドレス、(2)MAC アドレス。どちらの列も必須であり、有効な値が入っていなければなりません。
Parallels RAS 18(およびそれ以降)は、プロバイダーあたり最大 1000 台のリモート PC をサポートします。
注:
ドメインに参加している PC をリモート PC として使用する方が、管理がしやすくなります。ここで説明している静的な割り当てを選択する場合は、ドメインに参加していない PC を追加することも可能ですが、各 PC で同じローカルユーザーアカウントを作成しなければなりません。ドメインアカウントとドメインに参加している PC の使用をお勧めします。
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[完了]
をクリックします。
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