Parallels RAS ファームへの接続

組織に複数の Parallels RAS ファームがある際は、それらのどれを管理する場合も、同じ Parallels RAS Console インスタンスを使用できます。デフォルトでは、Parallels RAS Console は、他の Parallels RAS コンポーネントをインストールした同じサーバーにインストールされますが、ネットワークの任意のコンピューターにこのコンソールをインストールできます。

Parallels RAS ファームへ初めて接続

Parallels RAS Console を初めて開くときには、ログオンダイアログが表示され、以下の項目を指定する必要があります。

• [ファーム]: 接続先の Parallels RAS ファーム。RAS Publishing Agent がインストールされているサーバーの FQDN または IP アドレスを入力します。
• RAS Console をインストールするときに Parallels Single Sign-On コンポーネントをインストールしている場合、[認証タイプ] フィールドが表示され、そこから資格情報を使用してログオンするか、 SSO を使用してログオンするかを選択できます。インストール後に再起動し、SSO を選択する場合は、[Single Sign-On] を選択し、[接続] をクリックします。RAS ファームへのログインには、Windows 資格情報が使用されます。[資格情報] を選択する場合は、下記のように資格情報を入力します。
• ユーザー名: Parallels RAS がインストールされているサーバーでの管理権限があるユーザーアカウント（通常はドメインまたはローカル管理者）。アカウント名は UPN 形式（例: administrator@domain.local）で指定する必要があります。指定したユーザーは自動的に完全なアクセス権がある Parallels RAS 管理者として構成されます。
• [パスワード]。指定したユーザーアカウントのパスワードです。
• [認証情報を記憶する] オプションを選択した場合、次に Parallels RAS Console を起動したときにはこのダイアログは表示されません。

接続プロパティを入力した後に、[接続] をクリックして、ファームに接続し、RAS コンソールを開きます。

[接続を編集] ボタンを押しても、初回の接続時に情報は表示されませんので注意してください（これはすでに存在するファームの接続を編集するために使用されます）。したがって、このタイミングではこのボタンを無視できます。このボタンの使用方法については、本セクションの終わり近くで触れます。

別の Parallels RAS ファームへの接続

別の Parallels RAS ファームに接続する場合、ログオンダイアログを再度表示するために、Parallels RAS Console からログオフする必要があります。このためには、次の操作を実行します。

1. Parallels RAS Console の右上隅に表示されている自分のユーザー名の隣にある矢印アイコンをクリックし、コンテキストメニューで [ログオフ] を選択します。
2. コンソールが閉じられ、RAS ログオンダイアログが開かれます。ダイアログには、現在のファームの接続プロパティが入力されます。
3. 別のファームに接続するには、他のファームが存在するサーバーの FQDN または IP のアドレスを入力します。また、これは RAS Publishing Agent がインストール済みのサーバーである必要があります。
4. ユーザー名とパスワードを指定して、[接続] をクリックします。指定した接続プロパティを使用して、Parallels RAS Console がファームに接続されます。

Parallels RAS ファーム間の切り替え

同じ Parallels RAS Console インスタンスから複数のファームに接続した後、それらのファーム間の切り替えを次のように簡単に行うことができます。

1. Parallels RAS Console の左上隅（現在のサイト名が表示されているメインアプリケーションメニューの右下）で、[場所] ドロップダウンメニューをクリックします。
2. ドロップダウンリストの下部には、過去に少なくとも 1 回接続したことのあるファームの名前が表示されます（上部には、現在のファームのサイト名が表示されます）。該当のファーム名をクリックして接続します。
3. ファーム名をクリックすると、コンソールが瞬時に閉じられ、選択したファームに接続した状態で再度開かれます。

ファーム間の切り替えは、コンソールからログオフし、希望のファームを RAS ログオンダイアログの [ファーム] ドロップダウンリストから選択することにより行うこともできます。これは別の方法として紹介しただけであり、前述の方法のほうが便利です。

Parallels RAS ファーム接続の編集

本セクションの始めで説明したように、RAS ログオンダイアログには [接続を編集] ボタンがあります。これをクリックすると、[Parallels RAS ファームの管理] ダイアログが開きます。

ダイアログの左側で、[ファームの接続] ペインに過去に少なくとも 1 回接続したことのある Parallels RAS ファームが一覧表示されます。すでに必要のない接続がある場合は、その接続を選択し、一番上にある [-] アイコンをクリックすると、削除できます。接続が削除されると、RAS ログオンダイアログや Parallels RAS Console（[場所] ドロップダウンリスト）に表示されなくなります。

ダイアログの右側で、[Publishing Agents] ペインに、選択されたファームの接続に対応する RAS Publishing Agent が一覧表示されます。デフォルトでは、マスター Publishing Agent がリストに表示されますが、必要に応じて Publishing Agent をさらに追加できます。ファームに接続する際、Parallels RAS Console は最初にマスター Public Agent を試行します。接続が確立できない場合、Parallels RAS Console は他の Publishing Agent を [Publishing Agents] ペインに一覧表示されている順番に試行します。リストに Publishing Agent を追加するには、[+] アイコンをクリックしてから、サーバーの FQDN または IP アドレスを指定します。