Linux 用の Parallels Tools
Parallels Tools は、次の要件を満たすゲスト Linux OS にインストールできます。
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glibc 2.3.4 以降
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libstdc++ 3.4.6 以降 (libstdc++.so.6)
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gcc 3.4.6 以降 (C++ サポートを含む)
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make 3.80
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X Window System X11R6.7、X11R6.8、X11R6.8.99、X11R7.0、X11R7.1、X11R7.2 (1.3)、X11R7.3 (1.4)
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カーネル ソースまたは開発パッケージ
注意:
共有フォルダ ツールや時刻同期ツールなど、一部の Parallels Tools は上の要件に対応しない Linux OS の Patallels Tools でも動作します。
インストールの準備
Parallels Tools を Linux 仮想マシンにインストールする前に、次の操作を実行します。
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仮想マシンで実行しているすべてのアプリケーションを終了します。
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3D 高速化ウィンドウ マネージャを使用している場合は、それを無効にします。
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gcc パッケージとカーネル ソースがインストールされていることを確認します。これらのパッケージがインストールされていない場合は、そのことを通知するメッセージが Parallels Tools インストーラによって表示されます。カーネル ソースのパッケージ名は、使用する Linux OS の種類によって異なります。このパッケージ名には、
kernel-devel
や
kernel-headers
などの名前が使用されます。カーネル ソースの詳細については、「
Linux への GCC パッケージとカーネル ソースのインストール
」を参照してください。
注意:
Parallels Tools を仮想マシンにインストールするには、
root
権限が必要です。
最新バージョンの Linux システムへの Parallels Tools のインストール
仮想マシンで最新バージョンの Linux OS (Ubuntu、Fedora) のいずれかを使用している場合は、
prl-tools-lin.iso
イメージファイルを CD/DVD ドライブに接続すると自動的にこのファイルがマウントされます。Parallels Tools をインストールするには、次の手順を実行します。
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仮想マシンを起動します。
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OS が起動したら、
[仮想マシン]
をクリックして
[Parallels Tools のインストール]
を選択します。
注意:
[Parallels Tools のインストール]
オプションが灰色表示になっている場合は、OS が上記の要件を満たしているかどうかを確認してください。
prl-tools-lin.iso
イメージファイルが仮想マシンの CD/DVD ドライブにマウントされます。
Parallels Tools ISO イメージファイルを手動で接続してマウントできます。仮想マシン ウィンドウのステータス バーで CD/DVD ドライブのアイコンを右クリックして、
[イメージの接続]
を選択します。Finder ウィンドウでハードディスク フォルダ (通常の名前は "Macintosh HD") に移動して
/Library/Parallels/Tools/
フォルダを選択し、
prl-tools-lin.iso
ファイルを選択して、
[開く]
をクリックしてこのファイルを仮想マシンに接続します。
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ゲスト Linux OS のターミナルを開始します。次のコマンドを入力して、
root
権限を取得します。
su
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次のコマンドで、ディレクトリを CD/DVD ドライブ ディレクトリに変更します。
cd /media/cdrom/
注意:
一部の Linux OS では、仮想 CD/DVD ドライブのマウント ポイントが、
/media/Parallels\ Tools/
と表示される場合があります。
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CD/DVD ドライブ ディレクトリで次のコマンドを入力し、Parallels Tools のインストールを開始します。
./install
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Parallels Tools インストーラの指示に従って、インストールを完了します。
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Parallels Tools のインストールが完了したら、仮想マシンを再起動します。
他のバージョンのゲスト Linux OS での Parallels Tools のインストール
Parallels Tools を古いバージョンの Linux OS でインストールするには、
prl-tools-lin.iso
イメージファイルを手動でマウントする必要があります。次の手順を実行します。
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仮想マシンを起動します。
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ゲスト OS が起動されたら、
[仮想マシン]
メニューの
[Parallels Tools のインストール]
を選択します。
注意:
[Parallels Tools のインストール]
オプションが灰色表示になっている場合は、OS が Parallels Tools のインストール要件を満たしているかどうかを確認してください。
prl-tools-lin.iso
イメージファイルが仮想マシンの CD/DVD ドライブに接続されます。
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ゲスト Linux OS のターミナルを開始します。次のコマンドを入力して、
root
権限を取得します。
su
-
次のコマンドを入力して、Parallels Tools CD イメージがマウントされているかどうかを確認します。
mount | grep iso9660
このコマンドを実行しても何も返されない場合、次の手順に進みます。
このコマンドが次のような内容を返した場合は、
/dev/cdrom on /media/cdrom type iso9660 (ro,exec,nosuid,nodev,uid=0)
次の手順をスキップして以降の手順に従います。
このコマンドが次のような内容を返した場合は、
/dev/cdrom on /media/cdrom type iso9660 (ro,noexec,nosuid,nodev,uid=0)
カッコ内に
noexec
オプションが存在するため、次のコマンドでディスクをアンマウントしてから次の手順に進む必要があります。
umount /dev/cdrom
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Parallels Tools インストール ディスク イメージをマウントするには、次のコマンドを入力します。
mount -o exec /dev/cdrom /media/cdrom
注意:
/dev/cdrom
は仮想マシンの CD/DVD ドライブで、
/media/cdrom
はこのデバイスのマウント ポイントです。一部の Linux OS では、仮想 CD/DVD ドライブが
/dev/hdb
、マウント ポイントが
/mnt/cdrom
と表示される場合があります。Linux OS には CD/DVD ドライブ マウント ポイントがないものがあります。この場合、マウント ポイント ディレクトリを手動で作成する必要があります。
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インストール ディスク イメージをマウントしたら、次のコマンドでディレクトリを CD/DVD ドライブ ディレクトリに変更します。
cd /media/cdrom/
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CD/DVD ドライブ ディレクトリで、次のコマンドを入力して Parallels Tools のインストールを開始します。
./install
注意:
このコマンドを実行するには、
root
権限が必要です。
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Parallels Tools インストーラの指示に従って、インストールを完了します。
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Parallels Tools のインストールが完了したら、仮想マシンを再起動します。
注意:
仮想マシンで X Server の起動に失敗する場合、Parallels Tools をテキストモードで手動インストールします。
仮想マシンにインストールされている Parallels Tools の設定を編集するには、
[仮想マシン構成]
ダイアログ ボックスの
[オプション]
タブを使用します。
Parallels Tools がインストールされているかどうかを確認する方法
Parallels Tools がインストールされたかどうかは、簡単に確認できます。仮想マシンを起動して、ウィンドウのステータス バーを確認します。仮想マシンのウィンドウのステータス バーに、"
Ctrl+Alt を押してマウスとキーボードを解放します
"というメッセージが表示されている場合は、Parallels Tools はインストールされていません。Parallels Tools がインストールされている場合は、マウスとキーボードを解放するためにキーを押す必要はありません。マウスとキーボードは自動的に解放されます。
トラブルシューティング
Parallels Tools インストーラが SELinux でブロックされます。この問題を解決するには以下の手順に従います。
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ターミナルを開始し、次のように入力してカーネルのバージョンを確認します。
uname -r
2.6.18-8.el5
2.6.18-8.el5 が、カーネルのバージョンです。
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Linux OS のバージョンに応じて
/boot/grub/grub.conf
ファイルまたは
/boot/grub/menu.lst
ファイルを開き、カーネルのバージョンに対応するエントリを検索します。
title Red Hat Enterprise Linux Server (2.6.18-8.el5)
root (hd0,0)
kernel /vmlinuz-2.6.18-8.el5 ro root=/dev/VolGroup00/LogVol00 rhgb quiet
initrd /initrd-2.6.18-8.el5.img
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エントリの最後に次のテキストを入力します。
selinux=0
エントリ全体は、次のようになります。
kernel /vmlinuz-2.6.18-8.el5 ro root=/dev/VolGroup00/LogVol00 rhgb quiet selinux=0
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ファイルを保存し、仮想マシンを再スタートします。
再スタートしたら、Parallels Tools ディスク イメージをマウントし、Parallels Tools をインストールします。
Parallels Tools のアップデート
Parallels Tools for Linux の新しいバージョンが利用可能な場合は、
Parallels Tools インストールエージェント
ウィンドウが表示されます。root 権限を取得するコマンドを選択し、パスワードを入力するよう指示されます (
su
- root パスワード、
sudo
- お使いのユーザーのパスワード)。その後、Parallels Tools が自動的にアップデートされます。
Parallels Tools を再インストールする
Linux に Parallels Tools を再インストールするには、まず Parallels Tools を削除してから、もう一度インストールします。
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